世界でも被害が!ウイルスに関連する事件

コンピューターウイルスの被害は日本国内のみでなく、海外でも被害を受けている事例が多くあり、ウイルスに関連した事件は1980年代から注目され、その後も様々なウイルスが作られ、被害の報告があります。

世界初のコンピューターウイルスと呼ばれているものに、Brainというものがあり、作成者は、コンピューター関係の会社を経営するパキスタン人の兄弟です。
このウイルスの特長は、フロッピーディスク内のブートセクター内に侵入し、そこからシステムをコピーすることで感染していきます。
ウイルスは3.5KBと非常に大きく、感染しても自身が発見されないように偽装をしてあり、もともとは違法コピー対策として開発され、違法コピーにより感染し、感染したソフトを起動した時に会社に連絡するように促すメッセージを表示させるようにしました。
コンピューターが普及していたアメリカで大量に発見され、マスコミでは大きな問題として取り上げられました。

コンピューターウイルスの中で、史上初のマクロウイルスが確認されたのは1995年で、Conceptというウイルスが発見された当時は斬新なウイルスとして扱われてきました。
処理を自動化するプログラム(マクロ)を利用し、条件が一致していれば次々と感染していくウイルスとして、注目されました。
発見されたものの特に目立った害はなく、新しい感染形式を見せつけた形となり、このウイルスが発見されてから、マクロウイルスに対する技術開発が早く進みました。
オフィスソフトがあれば感染するタイプのもので、現在は様々な種類が作られ、ばらまかれている状態です。

1998年には、アジアを中心に広大な被害を与えたコンピューターウイルスが確認されました。
台湾でそのウイルスは確認され、発見されたときは毎年チェルノブイリ原子力発電所事故が起きた4月26日に動くようになっていることから、チェルノブイリと呼ばれています。
チェン・イン・ハウという男性が作成したことにちなみ、彼の名前の頭文字からCIHとも呼ばれ、確認されて以降はいくつか亜種が開発されて、毎月26日に作動するものなど様々な特長を持つものが作られました。
破壊力の強いウイルスで、実行ファイルに感染し、ハードディスクなどの情報が破壊されるようになっています。
台湾で発見されてからは、トルコや韓国でも被害が確認され、特に韓国では2億ドル以上の被害といわれています。
この騒動は一度は沈静化されたものの、ワームを通じての感染が一時的に増えています。

常に新しい技術が開発されるIT技術において、コンピューターウイルスも新しいものが増えていて、世界中でも新たな被害が確認されているので、皆さんのパソコンにも感染する可能性があるのです。
コンピューターウイルスやワームといってもいくつか種類があるので、すべてを把握することは難しいので、対策はできるだけ行い、ソフトウェアを常に新しい状態にしておきましょう。